再転相続とは、相続人が相続の承認・放棄をしないで死亡した場合、その相続人の相続人(後相続人)が前の相続人が持っていた相続の承認・放棄の権利を相続により取得することをいいます。例えば、祖父(被相続人)の遺産を継ぐべき父親(相続人)が熟慮期間内に相続手続きをしないまま亡くなった場合、父親の相続権はその子(後相続人)に移ります。結局、孫は祖父と父親の相続分を受け取ることができます。
孫の熟慮期間は、自己のために相続の開始があったことを知った時から起算されます。つまり、父親が亡くなったことを知った時に「祖父と父親(第1相続)」、「父親と自分(第2相続)」、2つの相続の熟慮期間が同じになり、3ヶ月以内(単純承認を除く)に同時あるいは別々に相続の承認・放棄を選択することになります。