主任技術者と監理技術者

金額要件は令和7年2月1日から適用(令和7年1月31日までは旧金額要件)

監理技術者等の専任現場兼務、営業所技術者等の専任現場兼務は令和6年12月13日から適用(令和6年12月12日までは旧兼務要件)

建設業者は、その施工する工事現場に技術者を配置しなければならないとされています(建設業法第26条)が、その技術者のことを「配置技術者」と呼んでいます。 配置技術者には、「主任技術者」と「監理技術者」があります。

ちなみに「現場代理人」は、契約当事者間の取決めにしたがって置かれる請負人の代理人であって、「配置技術者」とは役割等が異なります。なお、契約当事者間で特に定めがない限り、同一人がこれを兼ねることは差し支えありません。

一般建設業者は監理技術者を配置することはありませんが、特定建設業者は場合により監理技術者を配置しなければなりません。

主任技術者の配置

1件の建設工事につき元請工事で、下請に工事を出す代金の合計額(※)が5,000万円(建築一式工事は8,000万円)以上(いずれも消費税及び地方消費税を含む)にならない場合、又は下請工事のみの場合は、主任技術者の配置が必要です。

発注者から直接請け負う1件の建設工事につき、元請負人が5,000万円(建築一式工事にあっては8,000万円)以上の工事を下請施工させようとする時の5,000万円(8,000万円)には、元請負人が提供する材料等の価格は含みません。

主任技術者の職務

主任技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督を職務とする者です。

主任技術者の資格

主任技術者の資格は、一般建設業の営業所技術者と同じです。しかし、営業所技術者等は出向でも認められますが、主任技術者は直接的かつ恒常的な雇用関係にあることが必要ですので、出向は認められません。

主任技術者から監理技術者への変更

当初、主任技術者を配置していた工事で、途中で大幅な工事内容の変更等があり、下請契約の請負代金の額が5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上となった場合、発注者から直接建設工事を請け負った元請の特定建設業者は、主任技術者に代えて、所定の資格を有する監理技術者を配置しなければなりません。

施工当初からこのような変更があらかじめ予想される場合は、当初から監理技術者になり得る資格を持つ技術者を配置しなければなりません。

監理技術者の配置

発注者から直接請け負った(元請工事)1件の建設工事につき下請に出す代金の合計額(※)が5,000万円(建築一式工事は8,000万円)以上(いずれも消費税及び地方消費税を含む)となる場合は、監理技術者の配置が必要となります。

発注者から直接請け負う1件の建設工事につき、元請負人が5,000万円(建築一式工事にあっては8,000万円)以上の工事を下請施工させようとする時の5,000万円(8,000万円)には、元請負人が提供する材料等の価格は含みません。

監理技術者の職務

監理技術者とは、基本的には主任技術者と同様に、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督を職務とする者ですが、下請負人を適切に指導、監督するという総合的な役割を担うため、主任技術者に比べ、より厳しい資格や経験が求められます。

監理技術者の資格

監理技術者の資格は、特定建設業の特定営業所技術者と同じです。監理技術者も主任技術者と同様に、直接的かつ恒常的な雇用関係にあることが必要ですので、出向は認められません。

指定建設業「7業種」(土木、建築、電気、管、鋼構造物、舗装、造園)に係る監理技術者は、次のイ、ロのいずれかに該当する方に限られます。

監理技術者資格者証と監理技術者講習修了証

監理技術者として建設工事に専任で携わる方は、監理技術者資格者証の交付を受け、かつ、監理技術者講習を修了していることが必要です。(公共工事だけでなく、重要な民間工事に専任で配置される監理技術者の方は監理技術者講習の受講が必要です。)

監理技術者になるには、特定建設業の特定営業所技術者となる資格を有していれば、(一財)建設業技術者センターに監理技術者資格者証の交付申請をして、受付・審査後に監理技術者資格者証が交付されます。

監理技術者資格者証の交付は、監理技術者講習修了の有無にかかわらず可能です。

平成28年6月1日より、監理技術者資格者証の裏面に監理技術者講習修了履歴を貼り付けることにより、監理技術者資格者証と監理技術者講習修了証は1枚に統合されました。

(国土交通省「監理技術者資格者証と講習修了証の統合について」より)

監理技術者資格者証と監理技術者講習修了証の有効期限

監理技術者資格者証の有効期限は交付日から5年間です。監理技術者講習修了証は、工期のどの期間から見ても5年以内に受講したものでなければなりません。

監理技術者資格者証の提示義務

工事現場においては監理技術者証の携帯が義務づけられ、発注者から請求があったときは提示しなければなりません。

専任が求められる工事

主任技術者または監理技術者の現場専任が求められる工事は、「公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事」で工事1件の請負金額が4,500万円(建築一式工事は9,000万円)以上(いずれも消費税及び地方消費税を含む)のものと定められています。

《建設業法第26条第3項》 「公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事」には、発注者が公的機関ではない、いわゆる民間工事が含まれており、個人住宅を除くほとんどの工事がその対象となっています。

工事現場ごとに専任とは

専任とは、他の工事現場の「主任技術者」又は「監理技術者」及び「営業所技術者等」との兼任を認めないことを意味します。

営業所技術者等と主任技術者・監理技術者

営業所の専任技術者の名称が変更されました。一般建設業:営業所技術者、特定建設業:特定営業所技術者

「営業所技術者等」は、現場の主任技術者または監理技術者になることができないことに注意してください。

「営業所技術者等」は、請負契約の締結にあたり技術的なサポート(工法の検討、注文者への技術的な説明、見積等)を行うことがその職務ですから、所属営業所に常勤(テレワーク含む)して専らその職務に従事することが求められます。

ただし、以下の各建設工事について要件を満たす場合は、特定営業所技術者は主任技術者又は監理技術者の職務を、営業所技術者は主任技術者の職務を兼ねることができます。(※現場配置技術者の専任特例との併用はできません。)

営業所技術者等の兼務特例

1.主任技術者又は監理技術者を専任で配置する必要がある建設工事

  1. 所属する営業所で契約締結した工事であること
  2. 兼ねる工事の現場数が1以下であること
  3. 監理技術者又は主任技術者の兼務特例で示す①~⑦を満たしていること
  4. 当該技術者が所属建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にあること

2.主任技術者又は監理技術者を専任で配置する必要がない建設工事

  1. 所属する営業所で契約締結した工事であること
  2. 所属する営業所での職務が適正に遂行できる程度に近接した工事現場であること※
  3. 所属する営業所と常時連絡が取れる状態であること
  4. 当該技術者が所属建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にあること

近接に関して、距離等の一律の規定はありません。交通の便や地域性を踏まえて、適切に判断する必要があります。

監理技術者又は主任技術者の兼務特例(専任特例1号)

主任技術者又は監理技術者は以下の要件を満たした場合に、専任を要する2現場の兼務が可能となります。(※専任特例2号との併用はできません。)

土木一式工事又は建築一式工事の場合は、当該建設工事の種類に関する実務経験を1年以上有する者を配置

監理技術者の兼務特例(専任特例2号)

監理技術者の職務を補佐する者を工事現場に専任で配置した場合は、監理技術者は2現場の兼務が可能となります。(※専任特例1号との併用はできません。)

監理技術者は兼務可能ですが、監理技術者は建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理・品質管理その他の技術管理といった業務を引き続き担っています。

主任技術者の配置が不要な特定専門工事

一次下請業者と二次下請業者は、合意により一次下請業者が配置する主任技術者が、その行うべき技術上の施工管理と併せて、本来であれば二次下請業者の主任技術者が行うべき技術上の施工管理を行うときは、 二次下請業者は主任技術者の配置を要しないとされています。具体的には次のとおりで、全ての要件を満たす必要があります。

主任技術者の配置が不要となるための要件

  1. 適用対象は下請代金の額が4,500万円未満の特定専門工事(鉄筋工事・型枠工事)に限定
  2. 一次下請業者の主任技術者は、当該特定専門工事と同一の種類の建設工事に関し一年以上の指導監督的な実務の経験を有し、かつ、当該工事現場に専任で置かれる者
  3. 一次下請業者と二次下請業者との書面による合意が必要
  4. 主任技術者を置かないこととした二次下請業者は、その下請負に係る建設工事を他人に請け負わせることは禁止

建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準

主任技術者等の不設置等

建設業法第26条の規定に違反して主任技術者又は監理技術者を置かなかったとき(資格要件を満たさない者を置いたときを含む。)は、15日以上の営業停止処分を行うこととする。ただし、工事現場に置かれた主任技術者又は監理技術者が、同条第3項に規定する専任義務に違反する場合には、指示処分を行うこととする。指示処分に従わない場合は、機動的に営業停止処分を行うこととする。この場合において、営業停止の期間は、7日以上とする。

また、主任技術者又は監理技術者が工事の施工の管理について著しく不適当であり、かつ、その変更が公益上必要であると認められるときは、直ちに当該技術者の変更の勧告を書面で行うこととし、必要に応じ、指示処分を行うこととする。指示処分に従わない場合は、機動的に営業停止処分を行うこととする。この場合において、営業停止の期間は、7日以上とする。

建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準の一部改正について(国土建第214号)より抜粋